BOCCIA RULER

ボッチャの競技人口を一億人に

ボッチャのおもしろさを知っていますか?

パラスポーツの中でも屈指の頭脳競技と言われている、ボッチャ。
重度身障者の方々でも参加できるスポーツとして開発されたため、
子どもからお年寄りまで、障害のあるなしに関わらず楽しめる
ゲーム性の高いスポーツです。

しかし、ルールに独自性があるため、観戦しているだけでは
その面白さを理解することが難しい競技でもあります。

「BOCCIA RULER」では、そんなボッチャを、
誰にとっても分かりやすく、親しみのある競技にすることを目指しています。

BOCCIA RULERは、ボッチャを初めて観戦する人でも
直感的に試合を理解して競技を楽しめる、中継システムです。

ボッチャのコートにカメラとセンサーを設置し、コートの状況を把握。
コンピューターで解析することで、ボールの位置を判定します。
判定したボールの位置情報を元に、
どちらのチームに、どれだけ点数が入る状況なのか等の試合状況を、
中継モニターにわかりやすく映し出します。

正式な競技観戦システムとして採用されることを目指し
ボールの認識手法や、わかりやすい演出方法の開発を進めています。

BOCCIA RULERボッチャ選手権大会への技術協力

2022.1.8

2022年1月8日、9日の2日間開催された第23回日本ボッチャ選手権大会にて、BOCCIA RULERを実施しました。今大会は、BC1~BC4の各クラス日本一を決める国内最高峰の大会。東京2020パラリンピックメダリストでもある日本代表選手も出場し、日本一の座をかけてハイレベルな試合となりました。 BOCCIA RULERチームは試合会場でのモニター表示に加え、NHK名古屋放送局が行う中継放送への技術協力も行い、テレビで放送される解説動画としても活用いただきました。

BOCCIA RULERを2コートで展開

2019.12.22

12月20日〜22日の3日間開催された第21回日本ボッチャ選手権大会にて、BOCCIA RULERを実施しました。 今大会では、東京パラリンピック代表選考を兼ねた男女共通個人の各クラス決勝が行われ、BC1~BC4クラスの各優勝者が代表に内定します。(パラリンピックには開催国枠で10選手が出場予定で、残りの6選手は来年4月末の世界ランキングなどを基に選考される予定です。) 今回、私たちボッチャルーラーチームでは2つのコートで施策を展開。ボッチャは複数コートでの試合が同時に行われるため、将来的には、そのすべての試合をスマートフォン等で観戦できることを目指しています。今回はそのトライアルとして、メインコートである第1コートと、その隣にある第2コートの様子を配信しました。

”モバイル版”のアップデート

今大会では、前回の大会より開始しているモバイル版のアップデートを行っています。コートの様子を表示する画面を横から縦に変更し、手元の操作を行いやすくしました。また、選手の目線でコートを眺められるプリセットのカメラも設定し、より一層戦況を楽しめるようになっています。 トップページの試合スケジュール表示もアップデートし、戦況が配信されているコートをすぐに選択できるようにするなど、細かな点でも改良を重ねています。

オリンピック選手村、副村長の根木慎志さんにも体験頂きました

大会中には、2020年パラリンピック選手村、副村長に就任された根木慎志さんにも使用して頂き、「非常にわかりやすい」とご好評頂きました。 また、子どもたちがくるくると画面を操作しながら楽しそうに観戦する様子や、BOCCIA RULERを通して親子でルールや戦略を理解しながら観戦する姿もみられました。 今後は、2月に予定されているジャパンパラ競技大会での実施を予定しています。今大会での実施内容を踏まえ、さらに改良を重ねていきますので、是非大会にて体験ください。

初となるモバイルデバイス配信を実施

2019.10.10

2019ジャパンパラボッチャ競技大会にて実施

2019年1月18~20日、新宿コズミックセンターにて行われた天皇陛下御在位三十年記念 2019ジャパンパラボッチャ競技大会。 昨年に引き続き二度目となるこのジャパンパラ大会(通称ジャパラ)は、国内チームの強化を目的とした国際親善試合で、今年はカナダと韓国の二つの強豪国から選手が招聘されました。 会場内にはコートが1つ用意され、それを取り囲むようコの字型に用意された観客席には二日間で1000人以上の観客が来場しました。

”モバイルデバイス版”デビュー

私たちボッチャルーラーチームも、昨年に引き続きアップデートしたシステムを会場に設置するとともに、これまででは初となるモバイルデバイス版の配信を行いました。 モバイルデバイス版では、会場内にいる観客が自分のスマートフォンやタブレットから専用サイトにアクセスすることで、手元の画面で試合状況をリアルタイムに把握することが可能。 これまでのシステムにない特色として、画面のタッチ操作により3Dで再現された戦況を自由な角度から確認できる点が上げられます。

また一歩、新たな観戦体験の実現へ

会場では、手元の端末とコートへと視線を交互に行き交わせながら、声援を送る観客の姿がみられました。各投球ごとに変わる戦況を会場の一人一人がそれぞれの視点で見届ける、これまでの大会にはない観戦体験がそこにはありました。 今後も、解析システムにとどまらないインターフェースなどのアップデートを継続し、より分かりやすい・より楽しめるボッチャ体験の創造を行っていきます。

銀メダリストがBOCCIA RULERを体験

2018.5.5

2018年5月5、6日において東京丸の内で開催された「NO LIMITS SPECIAL2018」のボッチャ体験コーナーにてBOCCIA RULERが使用されました。昨年同様、今年も多くの方々にBOCCIA RULERを体験していただきました。 通常は体育館でプレーするボッチャですが、今回は特別に屋外イベントへも対応できるよう、カメラの調整やモニタの明るさなども調整しています。

ボッチャ体験コーナーでは、体験者が実際にボッチャのボールを投げてプレーをすることができます。初めてボッチャを体験する方も多いため試合ごとに司会者の方がついて、ボールの投げ方、点数の数え方やボッチャの戦略を教えてもらいながらプレーします。BOCCIA RULERはリアルタイムに計測、ビジュアライズをしていくことが可能なため、司会者の方のアシストとして活用されました。

ボッチャ銀メダリストとボッチャ協会の方へインタビュー

ボッチャを初めて体験する方々にとってBOCCIA RULERはどのような影響を与えると思うか、リオパラリンピック ボッチャ/団体戦(BC1-2)銀メダリストの廣瀬 隆喜選手とボッチャ協会の新井 大基さんにインタビューさせていただきました。 お二人はボッチャ体験コーナーに出演されており、体験コーナの中でBOCCIA RULERを用いてボッチャの得点解説をされていました。

廣瀬選手:ボッチャを初めて体験する人にとって、ルールが最初はわからない時があると思います。ジャックボールから近いボールがどちらか、自分でわかる時もあればわからない時もあります。しかし、このようにスクリーン上にボール位置が出れば「あ、こっちが1点が入っているんだ、こっちが近いんだ」ということがすごく明確に分かるので、ボッチャを初めて体験する人にとってすごくプレーしやすいのではないかなと思います。

新井さん:点数が明確に分かるというのがいいですね。あんまり体験会をやっている時には戦術については言わないんですが、戦術というものを体験者が自然と考えてくれるというところが、一番大きく変化することかなと思います。ボッチャは玉寄せゲームではなくて、戦術を考えるところが面白いというところを無意識のうちに理解してくれるというのが、こちらとしてはすごくありがたいです。

今回の体験会で初めてボッチャという競技を知った方、プレーした方が多くいらっしゃいました。今後もBOCCIA RULERは全国にボッチャファンを増やすべく開発・活動をしていきます。

左から廣瀬 隆喜選手・新井 大基さん

国際大会でデビュー

2018.3.19

BISFed 2018で使用されました

2018年3月に行われた、BISFed 2018 アジア・オセアニア地区ボッチャオープン国際大会にて、BOCCIA RULERを試験的に使用しました。(18日、19日の2日間実施) この大会は、一般社団法人日本ボッチャ協会が主催する、日本で初めての国際ボッチャ競技連盟(Boccia International Sports Federation:BISFed)公認の国際大会で、世界ランキングにも影響する、重要な試合です。

前日に機材をセッティング

まずは前日の17日に会場に赴き、セッティングを行います。 BOCCIA RULERはカメラの映像を解析して、ボールの位置を判定するので、カメラの設置位置が重要になります。今回使用するのは第5コート。コートの様子を捉える為の丁度良い場所を探して思考錯誤した結果、今回はコート向かって下手の観客席に設置することになりました。

同時に複数台のモニターも準備。BOCCIA RULERを使用するのは1コートのみですが、その様子を観客関の皆様にご覧いただけるように、BOCCIA RULERの様子を映し出すモニターは複数台を用意します。

カメラの設置が完了した段階で、明日の本番に向けて最終のシステム確認を行います。カメラのズーム位置や試合状況を表示するためのオペレーションを入念に確認し、いよいよ本番をむかえます。

2日間、9つの試合で実施

むかえた本番当日、18日には5試合、19日には4試合が行われました。 また18日の廣瀬隆喜選手(日本)対リー・チーホーン選手(マレーシア)の試合には、トヨタ自動車株式会社の社員の方々も観戦にいらっしゃり、大勢の方々にBOCCIA RULERを体験していただきました。

来場者の方々からも好反応

試合後に感想を伺ってみたところ、「初めて試合を観戦したけど、映像のおかげで分かりやすかった。」「言語に頼らずに理解することができた。英語の説明がもう少しあるとさらに良い。」など、好意的な意見をいただくことができました。

またボッチャ協会の方々からも「今まで遠くで試合が展開されて分かりづらかったが、このシステムがあることで試合の様子が分かりやすくなったのは画期的。」「試合のデータなどは選手強化にも役立てていきたい。」と、本プロジェクトの発展につながるご意見をいただきました。 今後もさらに改良を重ね、国内外の大会での使用を続けていく予定です。

アップデートに向けて開発中

2018.3.14

ボールの位置を自動で検出可能に

去年からBOCCIA RULERの開発を行っていますが、一旦お披露目の目処が見えてきました。前回のBOCCIA RULERのシステムでは、カメラの俯瞰映像を見てボールの位置を手動で入力していました。また、俯瞰映像のため高さ情報の取得ができず、平面的なビジュアライズ表現に留まっていました。

しかし実際の試合で使用するためには、より迅速かつ正確にボールの位置を把握し、判定することが求められます。 そこでPARA-SPORTS LAB.メンバーである株式会社コンセプトさんとanno lab.さんと一緒に、画像解析技術を利用してボールの3D位置情報を自動で取得することと、3Dでビジュアライズすることを目指して、BOCCIA RULERの開発を進めています。

本番に近い環境で検証を実施

ボールの位置を正確に測定するために、カメラ画像の色情報からボールを自動認識するシステムを開発していますが、カメラ画像に光などが映り込むと正しく画像認識ができません。システムを開発している環境では、実際の試合の環境を再現できなかったので、実際に開発したシステムが正しく動作するかを本番に近い環境で確かめる必要があります。

そこで先日、実際のボッチャの試合が行われる環境と近い会場、機材等を準備できる場所で、システムの確認実験を行いました。実際に試合が行われるのは体育館が多く、床面がニスにより光を反射してしまうため、ボールの色を正しく判別することができない可能性があります。今回の実験では、カメラ角度や外乱の影響を学習することでこの問題を解決できているかを確認します。

システムはほぼ完成形に

PARA-SPORTS LAB.メンバーが実際に使用するコートサイズを測ってテーピングを行い、ボッチャの試合を想定してゲームを行いました。戦況をリアルタイムに自動で正しく判定できているか、3Dでビジュアライズされているか、オペレーションを問題なく実行できているかを確かめます。

この実験を通して、BOCCIA RULERが試合の戦況をリアルタイムに誤差も少なく判定し、3Dビジュアライズができていることを確認できました。 一方でビジュアライズ画面を映すオペレーションのUI仕様にメンバーが慣れておらず、操作ミスをしてしまうといった問題も明らかになりました。 引き続きUIデザインをブラッシュアップさせ、実際の試合での使用を目指します。

BOCCIA RULER 初お披露目

2017.5.6

上野恩賜公園にて行われた「NO LIMITS SPECIAL2017 上野」のボッチャ体験コーナーにて、BOCCIA RULERを使用いたしました。

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